教育界で大注目の非認知能力ってなに?
みなさん、こんにちは!
3月を迎えて、日々春の訪れを感じるようになりましたね。
進級・進学も見えてくる時期ですね。
3月に卒業式を控えるお子さんや、保護者の皆さんはちょっぴりドキドキとした心境でしょうか。
さて、本日は幼稚園・保育園、または学生さんがお子さんにいらっしゃる方には必見!
の記事かもしれません。
みなさんは『非認知能力』という言葉を聞いたことがありますか?
日本だけではなく、世界の幼児教育の中では注目されている能力です。
簡単に説明をすると、IQや学力テストなどで測れる能力のことを『認知能力』と言い、
対照的にそういったIQなどでは測れない能力のことを『非認知能力』と言います。
具体的に言うと、非認知能力とは粘り強さ、協調性、やり抜く力、自制心、感謝する力
といったものです。
この非認知能力は最近になって、私たちの耳にも届くようになってきたのですが
研究自体は昔から世界でされているものなのです。
日本でもその能力は注目されており、2017年3月に改訂された「学習指導要領」に、
その内容が組み込まれました。
その学習指導要領に合わせて保育所保育指針・幼稚園教育要領も改定されたので、
幼稚園・保育園では非認知能力を伸ばす教育を始めています。
また、小学校の学習指導要領にも取り込まれることが決定しており、
全面実施は幼稚園が2018年度(平成30年度)から、
小学校は2020年度(平成32年度)から実施されていくそうです。
更に、2020年度の大学入試からこの非認知能力が評価の対象となるとのことで、
まさに幼児から大人まで求められる力になっていくことが予想できますね。
では、非認知能力を細かく見ていきましょう。
非認知能力と一言で言っても、その内容は細かく分類されています。
その中でも、幼児教育の終わりまでに育ってほしい能力として
参考例として挙げられているのが次の12項目です。
(非認知的能力 - 文部科学省資料参考)
これらのことを注視して教育をしていくことによって、
その子の「生きる力」をより豊かに育んでいくことができるのです。
また、非認知能力を高めることで小学校以降の学習の土台となるのです。
一見、非認知能力と認知能力(学力等)はつながらないように見えるので、
なぜ非認知能力が学習の土台になるのだろう?と思われた方も
いらっしゃるかもしれませんね。
確かに、授業内容を理解する、暗記するといった行為は認知能力です。
ですが理解できるまで勉強する、友達と協力して課題をこなすといったものは
非認知能力に当たるのです。
非認知能力は学習面のアップだけではなく、人間関係がより豊かになったり、
より自分を高めるための努力をしたりと大人になってからも必要な能力なのです。
それでは、私たち親が我が子の非認知能力を伸ばすためにできることはあるのでしょうか?
幼児期の子どもの生活は遊びで成り立っています。
その遊びの中に、いかに非認知能力を伸ばすための言葉かけや環境を取り入れるか
で違ってきます。
こう言ってしまうと難しく思いますが、実際はそんなに複雑なことではありません。
何より大切なのは『子ども自身が興味ややる気を持ったものを
伸ばしてあげる』ということなのです。
例えば、絵本を読み聞かせる時に「なんでこうなのだろうね?」「どうしてこうなったのかな?」
といった疑問を投げかけてみる。
お店屋さんごっこで金銭や数の勉強を取り入れる。ブロック遊びで数や形に興味を持たせる。
ペットボトルや段ボールなどの廃材を利用して好きに工作させてみるなど、
いつもの遊びにちょっとの工夫で非認知能力は伸びていくのです。
そして、なんと!!
幼児期だけではなく大人になってもこの非認知能力は伸ばすことができるのです!
「うちの子はもう高校生だから・・・」などとあきらめるのは早いですよ。
大人が非認知能力を伸ばすためにはこれまで避けてきたことを、
仕組み化して習慣にすることが大切なのだそうです。
お子様と一緒に目標を設け、それに向かって一緒に頑張るのもいいと思います。
この時、大切なのは目標を達成することではなく、
それに向かってどう努力をしたのかということです。
お互いに応援しあいながら、目標を達成出来たら、とても楽しいと思いませんか。
このように日常生活の中に自然と取り込むことが出来るので、
まずは気楽に家族で楽しみながら始めてみてはいかがでしょうか。