どうなってるの?知っておきたいこれからの「年金制度」
みなさん、こんにちは!
二日前に「立冬」を迎え、こよみの上では冬となりましたね。
実はこの「立冬」の日=ココアの日、というのをみなさんご存じでしたか?
身体が温まる飲み物であることから、
こよみ上冬を迎える「立冬」の日を記念日として、
2016年に、森永製菓株式会社によって制定されたそうです。
これから年末に向けて慌ただしい時期になりますが、
温かいココアを片手に、読書などで一息つきながら頑張りましょう!
(涼風さんによる写真ACからの写真)
ところで読書と言えば…
先日、新聞記事の中にこんな書籍が紹介されているのを見つけました。
石崎浩 著『年金財政はどうなっているか』2020.6 信山社、935円
(信山社ホームページより)
国の年金政策を長年ウォッチしてきたジャーナリストの石崎さんが、
平易な語り口で最新の動向を解説した著書とのこと。
そういえば昨年、「老後資金2000万円問題」が話題となりましたよね。
みなさんはどう感じていましたか?
将来を案じてすでに行動に移されている方もいらっしゃるかもしれません。
筆者はというと、不安は抱きつつも年金制度のことがよくわからず、
結局今まで何もしないまま…でもやっぱり老後の生活は気になります。
そこで、上記の本などを参考にしながら、
年金制度について勉強してみることにしました。
今回のママ職ブログでは、年金の基本や、
これからの動向についてご紹介します!
★まずはここから!年金制度の基本の「き」
これはご存じの方も多いと思いますが、日本の年金制度は「2階建て」です。
(厚生労働省ホームページより)
さらにこれら公的年金の上乗せとして、
「企業年金」や「国民年金基金」が存在し、
それらすべてを含めて「3階建て」とも言われます。
加入する年金や保険料は20歳以降のライフスタイルによって、
以下のように変わります。
(厚生労働省ホームページより)
※特に注記のない金額は令和2年度時点の金額
気になる給付金はというと、上記の図にある老後の年金のほかにも、
・遺族の年金…配偶者などが亡くなって遺族となったときにもらえる年金
・障害の年金…一定の障害を負ったときにもらえる年金
の2つがあり、いわゆる万が一の時の「保険」としての機能があります。
もちろんこれらの給付金は、
保険料をきちんと納めなければ受け取ることはできません。
ちなみに、今私たちが納めている保険料が
そのまま私たちの老後に使われる、
ということではなく、現在の公的年金制度では
以下のような「賦課方式」となっています。
(厚生労働省ホームページより)
これは、現役世代の人口減少・平均寿命の伸び・経済状況など
その時の社会情勢に応じて、
年金の給付水準と現役世代からの保険料を調整するためです。
そしてこの保険料に加え、国庫負担(税金)と年金積立金の運用収入が
日本の公的年金制度の財源となっています。
年金積立金のイメージは以下の通りで、
管理・運用されています。
(厚生労働省ホームページより)
★年金制度は破綻しない?
ところで、この年金制度が果たして私たちの老後にも
きちんと機能しているのか…
とても心配になりますよね。
答えはずばり、現役世代(支え手)がいて、日本経済が続いていく限り、
公的年金制度はなくならない仕組みとなっています。
その中でも重要なポイントが以下の4つです。
1. 上限を固定したうえでの保険料の引き上げ
少子高齢化が進んでも、現役世代の負担が重くなりすぎないよう、
保険料の上限が決められています。
2. 基礎年金国庫負担割合の1/2への引き上げ
基礎年金の給付費の1/3を税金(国庫負担)で担っていましたが、
この国庫負担の割 合が、1/3から1/2へ引き上げられています。
3. 年金積立金の活用
将来世代の給付に充てるため、
今後、おおむね100年間で計画的に活用(運用収入・ 取崩し)されます。
4. 財源の範囲内で給付水準を自動調整する仕組み
(マクロ経済スライド)の導入
そのときの社会情勢(現役人口の減少や平均余命の伸び)に合わせて、
年金の給付水準を自動的に調整し、財源の範囲内で給付を行う仕組みが
導入されています。
★それでも不安…老後の備え、どうするべき?
年金制度はなくならないとは言え、
やはり給付水準はゆるやかに低下する見通しのよう。
安心して老後を迎えるためには、
ある程度個人での準備も必要そうですね。
ここでよく活用されるのが、年金の3階部分である
国民年金基金や企業年金、
iDeCo(個人型確定拠出年金)などの「私的年金」です。
特に、専業主婦も加入できるiDeCo(個人型確定拠出年金)は、
税制メリットも充実しているので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
ただし、その前にしっかりとライフプランを考えることが重要になります!
再就職するのか、子どもに仕送りが必要か、
残っているローンがあるか、など
自分の老後を想像して、準備する金額の目安を立てれば、
目標額を効率よく準備していく方法も見えてくるかもしれません。
また、老後に向けての準備をし始めるには、
早いに越したことはありません。
子どもが小さく、支出が少ない時期になるべく早く、
多く貯めるのが理想的です。
いろいろな制度を正しく理解し、活用し、
安心して老後を迎えたいものですね。
≪参考≫
・石崎浩 著『年金財政はどうなっているか』
・畠中雅子監修『知らないとソンをする!定年後のお金』
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